ユダヤ人にはたくさんの災厄があった。けれども、ビジネスで成功した人がたくさんいるそうだ。それは、ユダヤ人が子どものころから、母親から聞いたお話を通して、賢明な生き方を学ぶからなのだ。
『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』
著者は、ユダヤ教に改宗してユダヤ人となった、外国で活躍する国際弁護士をされている方が書かれた本です。
私が共感したり、今後意識していこうと思ったものを3つ紹介します。
「心配」ではなく「適正判断」をせよ
『用心しすぎたアラブの商人』は、過剰な対策が良い結果を生まないというお話。お話に登場する商人は、もしもに備えて多すぎる荷物を準備したために、失敗してしまう。
何も準備しないで商売に臨むのではなく、準備も必要。見極めるのは、丁度いい準備。そのためには・・・
「どんな問題が起こるか?」「問題が発生したときの被害は?」「対策は?」「得られる利益は?」
そして、問題と利益に大小関係を計算する。
そして、どの問題に対応するか考える。すべての問題に対応するのではない。致命的な問題を乗り越えるための対策をする。
時間をかけて準備する(考える)ポイントがこれまでと変わってくると感じた説話でした。
個性に合わせた教育は、家庭教育
『愚かな農夫』は、牛とロバに同じ農作業をさせようとして、二匹を有効に活かすことができないというお話。これは、子どもを一律に教育しても、うまくいかないことを教えるお話です。
ユダヤの教育は、一人ひとりに合わせたマン・ツー・マン教育が原則。日本のような教室での一斉授業は禁止されているらしい。だから、ユダヤでは家庭教育が中心で、個性を伸ばして人と違う成長を目指していくのがユダヤ流。(みんな同じようにが染みついた私には、ドキドキする話です)
日本では、小学校、中学校が義務教育で、一斉授業。これでは、どんなに丁寧な説明、指導でも限界はあるだろう。だから、子どもがつまずいている部分は、私(親)が子ども一緒に勉強すればいい。学校から出された宿題を一緒にやればいい。一緒に宿題をやることが大切だと思えたお話でした。
お金を引き寄せるには・・・
『正直な仕立て屋』は、商売は「正直な生き方を貫く」ことが大切だと教えてくれるお話。
お金は大切。無いよりも、あったほうがいい。できることが増える。ヘブライ聖書でもお金を稼ぐこと、利益を追求することは認めているそうだ。それでも、その方法、稼ぎ方はまっとうであるべきだと説いている。
ただし、「まっとう」の意味は気を付けないと・・・。今は、多種多様な商品やサービスが存在する。だから、今あるものとそのまま真似しても、稼ぐことはできないのだろう。隙間を見つけて、そこに力を注がないといけないんだろうな。それがどこかは、分からないけれど・・・。
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